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研究業績詳細

タイトル 情報理論的安全性に基づく秘密鍵共有の研究
著者 羽田祐
年度 2003
形式 修士論文
分野 情報セキュリティ
掲載雑誌名 早稲田大学修士論文
掲載号・ページ
掲載年 2003
掲載月
アブスト
(日本語)
近年,インターネットや電子政府計画,そしてユビキタス社会を見据えた世界の動向などからもわかる通り情報化社会というものが更に重要になってきている.この情報化社会を構築する際に必要となる機能として,情報の守秘,情報の伝送の効率化など様々な要求が生じてくる.この様々な機能の中で情報の守秘の機能を実現している重要な技術の1つが暗号学である.現在,我々はインターネットに代表されるネットワークシステムを利用して多くの情報をやりとりしている.これらの情報が第3 者に漏れたり,悪用されたりすることは情報化社会の進展・普及にとって大きな障害となる.従って,情報化社会を支える暗号にとってはその安全性というものが最も重要な課題となる.その暗号を使用するための前提として,鍵を共有する必要がでてくる.秘密鍵の共有法の安全性には計算量的安全性からのアプローチと情報理論的安全性からのアプローチの2 通りの立場が存在する.現在利用されている秘密鍵共有法には様々なものがあるが,そのほとんどは数学的な問題の難しさに安全性の根拠を置いている,すなわち計算量的安全性の立場で議論されている.しかし,計算量的安全性に基づく秘密鍵共有法は,計算機技術の発展や新たな解読アルゴリズムの出現により,将来にわたり安全であるとは言えない.一方,Shannon[1] に始まった情報理論的安全性に基づく秘密鍵共有法はまだ現実に利用するには問題が多いものの,無制限の計算能力を有する盗聴者に対しても無条件に安全であるため興味深い分野になっている.秘密鍵共有法では安全性と同時に鍵を共有しようとする者達の持っている情報から生成できる鍵の長さが問題になってくる.鍵を生成するために多くの情報を保持する必要があると鍵を共有しようとする者達は多くのメモリを確保しなければならなくなるからである.なるべく少ない情報から長い鍵を生成するためには,そのモデルの下での理論的な限界を知り評価することが重要である.そこで本研究では情報理論的安全性に基づく秘密鍵共有問題で扱われているモデルの1 つであるk-secure t-conference 秘密鍵共有モデルをより一般的なモデルへの拡張を行い,そのモデルの下で共有できる秘密鍵の長さの理論的な限界を評価する.
アブスト
(英語)
備考
(日本語)
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備考
(英語)
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